2017年10月17日(米国時間)にWindows 10が大きなアップデートを遂げた。「Windows 10 Fall Creators Update」と呼ぶアップデートで、Windows 10が登場してから4回目のメジャーアップデートだ。Windows 10は“最後のOS”とも言われ、今後はアップデートで機能を向上させていくとみられている。そのOSが4回目の大きな進化を遂げたというわけだ。

まず前提として書いておきたいのは、僕はWindows 10を史上最良のOSだと確信し、高く評価している。だからこそ「大型アップデート」と聞くと期待が高まるのだが、これまでの3回は大したことがなかった。今回も、変更点こそ多いものの小ぶりな変更がほとんどで、肩すかしを食らった感は否めない。

そんなアップデートの中でも「これは便利だ」と膝を3回くらい打った機能を紹介しよう。

OneDriveのオンデマンドも便利だが……

Windows 10 Fall Creators Updateは、Windowsのアップデートでも順次適用されており、僕の環境でも、ほとんどのパソコンに自動でインストールされている。まずはアップデートされた機能をおさらいしておこう。

一番の目玉機能は「Windows Mixed Reality」で、ヘッドセットを利用してVR(仮想現実)やAR(拡張現実)が楽しめるというものだが、個人的にはまったく関心がない(関連記事:Windows Mixed Reality 使って分かった〇と×)。と言うのも、VRをちょっと楽しむ程度ならスマートフォン+ゴーグルで十分だと思っているからだ。5万円以上も出して専用のゴーグルを買うほどVRが好きではないし、現状ではそこまで出費したくなるほどのコンテンツもない。今回は、インターフェースのデザインも変更になっているのだが、こちらもほとんど気が付かない程度の変化だ。

個人的にかなり期待していた機能が「OneDrive」のオンデマンド機能だ。これは、すべてのファイルを同期するのではなく、使うものだけをダウンロードして利用する仕組み。「エクスプローラー」でもファイルがローカルにあるかどうかがひと目で分かる。

ストレージ容量が心もとないモバイルノートでは、OneDriveのオンデマンド機能は便利だろうと思っていたのだが、実際に使ってみるとやっぱり不便な点も少なくない。と言うのも、僕はファイルのプレビューをよく利用するからだ。仕事ではバージョン違いのファイルがたくさん出来上がっていることが多く、ファイルを開かなくても中身が分かるのがとにかく便利なのだ。

ところが、オンデマンドのファイルはプレビューが表示されない。プレビューなしならば、ブラウザーでOneDriveのフォルダーを開いて、ウェブ上でファイル探しをしたほうが手っ取り早かったりする。

他にも、電卓で通貨計算ができるようになったり、ペイントが3Dに変わるなど、いろいろと変更点が多いのだが、僕に言わせればどれも小ぶり。もちろん気に入っているものもあるが、「さすがはメジャーアップデートだ」と思えるほどではなかった。

スマホ連携がすごすぎる!

僕が感心したすごい機能は、スマートフォンとの連携だ。MacとiPhoneではすでにいろいろな連携ができているのだが、Windowsは少々遅れていた。今回のアップデートで大いに使い勝手が改善されたのでぜひ試してほしい。

まずは、Windowsの「設定」に追加された「電話」に利用中の端末を登録する。「電話の追加」ボタンをタップして、SMSでメッセージを送信し、指定されたアプリをインストールするだけだ。

Android端末では「Microsoft Launcher」、iOS端末では「Continue on PC」をインストールする。対応はAndroidのほうが進んでおり、アプリも日本語化されている。iOSではアプリが英語版だが、こちらも近いうちに対応するだろう。

Windows 10の「電話の管理」に端末が表示されたら準備完了だ。例えば、端末のブラウザーで開いているウェブページをパソコンで開きたいときは、「送る」メニューの「共有」で「PCで続行」をタップする。少し待っていると、パソコン側のブラウザーが自動的に起動して、該当するページが開く。端末で開いていたページをパソコンでも開きたいときには非常に便利だ。

Android端末はさらに便利に使える

Android端末では、Microsoft Launcherのインストールが促され、いっそう便利に利用できるようになっている。Microsoft Launcherをインストールし、画面を右にスライドすると「フィード」が現れる。これは、カード型の情報表示ツールで、自分が使うものを表示するように、カスタマイズが可能だ。例えば、「ドキュメント」カードには端末で最近使ったOneDriveなどのファイルが表示される。また、「最近のアクティビティ」には、最近使ったファイルや写真、アプリなどが表示される。

ここでも、メニューからパソコンと連携できるのがポイントだ。ドキュメントでは、最近開いたり編集したりした「Microsoft Office」ファイルをそのままパソコンで開ける。「Word」や「Excel」を自動的に起動してファイルを読み込んでくれるのだから手間がかからない。外出先で受けとったメールの添付書類をパソコンで編集したい場合も2タップでOKだ。

さらに、写真などは「最近のアクティビティ」に表示されている一覧で長押しして「PCで続行」をタップすれば転送できる。OneDriveを経由しているだけなのだが、マイクロソフト製品でなければここまではできなかっただろう。

なお、複数のファイルを送る際には片っ端から「PCで続行」を実行しておき、パソコンではOneDriveの「FromYourPhone」フォルダーを開けばよい。

Windowsとスマートフォンの親和性が高まると、思った以上の使い勝手が実現する。マイクロソフトが自社製のスマートフォンを諦めたのかどうかは定かでないが、スマートフォンとの連携で使い勝手の向上を目指してくれるのは大歓迎だ。

 

 

 

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もはや「OSの自動更新」だけでは守れない? 「Meltdown」と「Spectre」のベストな対策は

自動化サービスでGmailと他社サービスを連携しよう

新年早々、また頭の痛いニュースが飛び込んできました。Intel製のCPUに内在する問題が、“情報”の盗聴につながるリスクをはらんでいるというのです。この、「Meltdown」と「Spectre」と名付けられた脆弱性が今、世間を騒がせています。

・プロセッサ脆弱性「Meltdown」と「Spectre」のまとめサイト開設

……とはいえ、この「Meltdown」と「Spectre」は、これまでの脆弱性に比べて内容が高度で説明が難しく、本稿執筆時点では上記記事からリンクされた英語の論文を読み解く必要があります。

ざっくりと説明すると、今回の脆弱性はCPUの「投機的実行」を悪用しています。

CPUは高速化のための条件分岐が行われる前に、そのあとの処理を前もって行うことがあります。例えばこれは、上司の承認が出ようが出まいが、「承認されたときの後処理」と、「承認されなかったときの後処理」を“承認前に先にやっておく”――というイメージです。どちらかの処理は無駄になってしまいますが、それでも全体を見れば高速化に寄与するのです。モダンなCPUで行われるこのような処理を投機的実行と呼んでいます。

それを悪用したのが「Meltdown」と「Spectre」。投機的実行の中でメモリ内にある情報を盗み見ることで、セキュリティ境界によって本来、アクセスできなかった情報を詐取できてしまう、というものです。

既にこの対応に向けて、OS、アプリ、Webブラウザのベンダーが動き始めています。

マイクロソフトは、この問題をOS側で修正するWindows security updatesを2018年1月3日にリリースしました。しかし、一部のマルウェア対策ソフトと競合する可能性があるため、更新プログラムを適用するにはマルウェア対策ソフト各社が製品の対応後に「Windows security updatesを有効化するレジストリのアップデート」をする必要があります。

・CPU の脆弱性「Meltdown」と「Spectre」への対応 | トレンドマイクロ セキュリティブログ

●「Meltdown」と「Spectre」のベストな対応策は

こうした事情から、「Meltdown」と「Spectre」の脆弱性対策については、引き続き状況を注視し、都度、必要な対応がないかを確認し続ける必要があります。

今回の脆弱性に関しては、スパッと明快な解決策を提示しにくく、個人的にも頭を抱えています。おそらく、CPUのような深い場所に対する「修正手法」と、そのような場所に対する「攻撃手法」が紙一重であるため、修正がとても難しい――という事情があるのでしょう。

具体的な対策としては、まず、各マルウェア対策ソフトベンダーの指示を待ち、対応アップデートが提供され次第、速やかに適用することです。そうすればWindows Updateも自動で適用されるはず。手動でレジストリをいじる必要はないでしょう(ただし、“次世代マルウェア対策ソフト”などを含め、複数のマルウェア対策ソフトを同時に使っている企業は注意が必要かもしれません)。

ここ最近、このような「致命的に見える脆弱性」が増えてきたように思います。今回の脆弱性も、確かに大きな問題ではありますが、本稿執筆時点では攻撃コードがインターネット上にはびこっているわけでもないので、個人的には「慌てず騒がず静観する」という対応でもいいと思うのです。

ただ、クラウドサービスなどでは影響を無視できないので、関連サービスが提供する情報を確認することをおすすめします。

・Processor Speculative Execution Research Disclosure
・Securing Azure customers from CPU vulnerability | ブログ | Microsoft Azure
・Product Status - Google ヘルプ
・【重要】MeltdownおよびSpectre(CPUの脆弱性)による弊社サービスへの影響について|さくらインターネット

いつもなら脆弱性対策として、「OSを最新のものにアップデートすれば大丈夫です」とお話ししていますが、今回のケースは、“簡単なアップデートだけでは難しい問題が出てきてしまった”という印象です。

できれば「脆弱性が発見されたとしても、通常のセキュリティアップデートが自動で更新され続け、特に意識しなくてもその時点で最善の安全が手に入る」という状態が望ましいのですが、そうなるまでは利用者が冷静に学び、理想に足りない部分を人が補うことで対応するしかないようです。

 

 

 

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自動化サービスでGmailと他社サービスを連携しよう

動画配信サービス“Netflix”が「Windows 10」で“HDR”をサポート

Gmailは便利なサービスですが、基本的にメールの送受信に特化しています。しかし、自動化サービスと組み合わせることで、さまざまな自動処理が利用可能です。今回は3つの代表的な自動化サービスをご紹介します。
Gmailをメインの登録先や連絡手段として使っているユーザーは多いかと思いますが、ちょっと設定を加えるだけでさらに便利になります。ライターの島徹さんが日常生活でも役立つGmailのTipsをご紹介。

Gmailと自動化サービスを組み合わせると
ウェブサービスやIoT機器との連携が可能に
Gmailは非常に便利なサービスですが、基本的には利用者がアプリでメールを送受信することに特化しています。たとえば、重要なメールを自動的に他社のメッセージツールへ投稿したり、特定の条件でメールを自動送信するといった機能はありません。

ですが、「IFTTT(イフト)」などに代表される自動化サービスを利用すると、他社のウェブサービスやスマホの機能と連携した自動処理を利用できます。この連載でも以前、Flowを使った添付ファイルの自動保存方法を紹介しました。今回は、これらGmailを活用できる自動化サービス入門として、3社のサービスをご紹介します。

初心者に最適! 日本発で使いやすい
■「myThings」
「myThings」は、Yahoo Japanが提供する個人利用では無料の自動化サービスです。日本語対応で、iOS/Androidアプリから利用できます。「○○したら○○する」という形式のテンプレートを使うか、○○に入るサービスを設定するだけなので、初心者でもすぐに使いこなせます。

特徴は、Yahoo!の天気や防災速報、ヤフオク!などのサービスと連携できる点。特に、雨の予報や警報時にGmailなどで自動通知したいといった際に便利です。また、IoT機器や日本発のウェブサービスとの連携も豊富。細かい処理に対応していないといった弱点もありますが、シンプルな通知などはいちばんカンタンに作れます。

マイクロソフトの機能や細かい設定に強い
■「Microsoft Flow」
Microsoft Flow(以下Flow)は、マイクロソフトが提供するビジネス向けの自動化サービスです。PC版ブラウザーまたはiOS/Android/Windows 10 Mobileアプリで利用できます。基本無料で月に750回ぶんの処理(チェックは15分ごと)を利用できるほか、日本語対応なので個人でも気軽に利用しやすいです。

以前にご紹介したGmailの添付ファイルをストレージに自動保存する設定のほか、Gmail文面をExcelやGoogleスプレッドシートに記録するなど、業務向けのテンプレートも用意されています。また、自動化処理のフロー内容の編集はやや複雑ですが、そのぶんかなり細かく設定できます。連携サービスはマイクロソフトのOfficeやAzure関連のほか、Slackなどビジネスツールの対応が豊富です。

代表的な自動化ツール、連携サービスが多い
■「IFTTT」
IFTTT(イフト)は自動化ツールとして特によく知られたサービスで、世界中のさまざまなウェブサービスやIoT機器が対応している無料のサービスです。ただし、基本的に英語のサービスなのでやや取っつきづらさはあります。利用はPC版ブラウザーまたはiOS/Androidアプリに対応しています。

利用はSerchからGmailを検索して使いたいテンプレート(Applets)を探して設定するか、またはテンプレートを新規作成できます。新規作成の場合は、「if this then that」のthisとthatに当てはめる形で、○○のアクションをしたら○○のトリガーを実行する、という形で設定します。

自動化サービスにはこのほかにも「Zapier」などがありますが、今回は日本語対応のサービスと、ノウハウの多いIFTTTを紹介しました。Gmailに限らず、スマホの通知機能やTwitter、LINEなどのサービスとも連携でき、使い方は無限大です。新年を機に、自動化サービスを試してみてはいかがでしょうか。

 

 

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動画配信サービス“Netflix”が「Windows 10」で“HDR”をサポート

Office数式エディタの脆弱性を突く攻撃が日本に集中、偽「Windows Movie Maker」の検出も世界で増加

米Netflixは21日(協定世界時)、動画配信サービス“Netflix”が「Windows 10」で“HDR”をサポートしたことを発表した。システムが“HDR”をサポートしていれば、「Microsoft Edge」と「Netflix」アプリの両方でストリーミングビデオを“HDR”で楽しむことができる。

“HDR(High Dynamic Range)”は、従来の“SDR(Standard Dynamic Range)”より幅広いダイナミックレンジ(映像の中で最も明るい部分と最も暗い部分の明暗の比)を記録・表現する技術。通常は明るすぎて白飛びしたり、暗すぎて潰れてしまう部分まで自然かつ鮮やかに表現することができるとして、近年注目を集めている。

“HDR”は「Windows 10 Fall Creators Update」(バージョン1709)は標準サポートされており、ハードウェアが対応していれば“HDR”を利用することが可能(“HDR”に対応したモニターや第7世代(Kaby Lake)以降のIntel Core プロセッサーなどが必要)。
加えて、“Netflix”で“HDR”を楽しむには“プレミアム(4画面+Ultra HD)”プラン(月額1,450円)に加入する必要がある。

 

 

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Office数式エディタの脆弱性を突く攻撃が日本に集中、偽「Windows Movie Maker」の検出も世界で増加

Windows 10の動作が変になったら新機能「新たに開始」を試そう

キヤノンITソリューションズ株式会社(キヤノンITS)は、2017年11月のマルウェア検出状況に関するレポートの調査結果を公開した。同社のウイルス対策ソフト「ESETセキュリティソフトウェアシリーズ」で11月1日~30日に検出されたデータをもとに分析したもの。

11月から12月にかけて、Microsoft Office数式エディタに存在する脆弱性「CVE-2017-11882」を悪用した攻撃が確認された。同脆弱性への攻撃コードを含むWord文書がメールに添付され、バンキングマルウェア「Ursnif(アースニフ)」のダウンローダーとして使われた事例が確認されている。

数式エディタは、Microsoft Office 2003以前のバージョンで数式を入力するために搭載されたソフトで、Microsoft Office 2007以降においても互換性を確保するために搭載されている。しかし、同ソフトは2000年以来一度もアップデートされていない。同脆弱性を悪用した攻撃が検出された国としては日本が圧倒的に多く、93.7%を占めている。

修正プログラムはすでに公開されているが、すぐに適用できない場合は数式エディタを無効することで、攻撃を回避できるとしている。

■個人情報を窃取する偽「Windows Movie Maker」

11月上旬には、すでに配布が終了しているMicrosoft製の無料ビデオ編集ソフト「Windows Movie Maker」を改ざんした偽プログラムの検出が増加した。検出が急増した偽プログラム(ESET検出名「Win32/Hoax.MovieMaker」)は11月初めに検出が増加し、11月2日にはWin32/HoaxMovieMakerが世界で3番目に多く検出されたマルウェアとなった。

偽のWindows Movie Makerを実行するとトライアルバージョンを装ったプログラムがインストールされ、起動時にフルバージョンを購入するように要求するメッセージと購入ボタンが表示される。また、住所や氏名、クレジットカード番号の入力も要求される。偽プログラムを配布するウェブサイトがGoogleやBingなどの検索サイトで上位に表示されたため、検出数が増加したと考えられる。

■LNK形式のダウンローダーが最多、国内マルウェアの検出比率

国内で最も多く検出されたマルウェアはLNK形式のダウンローダー「LNK/TrojanDownloader.Agent」(20%)で、Windowsで標準搭載されているcmd.exeやpowershell.exeを悪用し、別のマルウェアをダウンロードするもの。以下、「VBS/TrojanDownloader.Agent」(13%)、「HTML/FakeAlert」(9%)、「PowerShell/Agent」(7%)、「VBA/TrojanDownloader.Agent」(6%)、「PowerShell/TrojanDownloader.Agent」(3%)、「JS/Redirector」(3%)、「VBA/DDE」(2%)、「Suspicious」(2%)、「Win32/RiskWare.PEMalform」(2%)、「Win32/Exploit.CVE-2017-11882」(1%)と続く。

キヤノンITSでは、これらの脅威への対策として、1)ウイルス対策ソフトのウイルス定義データベースを最新にアップデートする、2)OSのアップデートを行い、セキュリティパッチを適用する、3)Java、Adobe Flash Player、Adobe Readerなど各種アプリのアップデートを行う、4)データのバックアップを行う、5)ウイルス、マルウェアに関する最新のセキュリティ情報を把握すること―などを挙げている。

 

 

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Windows 10の動作が変になったら新機能「新たに開始」を試そう

Windows 10のWindows Updateでまたもやトラブル――CBB、お前もか……

Windows 10 Creators Updateでは「新たに開始」という機能が追加された。Windows 10の設定や個人データを残しつつ、OSをクリーンインストールしてくれる。さらに、初期状態に戻すのではなく、Windows Updateが適用された状態でまっさらになるのですぐに利用できる。もちろん、万一のことがあるので「新たに開始」を試用する前にはファイルをバックアップすることをお勧めする。

基本的に後から追加したアプリはすべてなくなってしまうので、再インストールは必要。各種アクティベーションも個別に行う必要がある。

「新たに開始」機能は、Windows 10の動作がおかしかったり、何らかの設定を変にいじってしまい、元に戻らなくなったときなどに利用するといい。「あ、なんかウィルスっぽいのをクリックしたかも」というときに使うのもアリだろう。マイクロソフトのサポートページによると、起動・終了時の動作やメモリー使用量、アプリのパフォーマンス、バッテリー残量が改善される可能性があるという。

また、「新たに開始」を実行してから「このPCを初期状態に戻す」を実行すると、PCを購入した時に入っていたアプリもなくなってしまう。その場合は、「回復ドライブ」を作成するなどして、バックアップしよう。

データや設定を引き継ぎつつ、手軽にWindows 10をクリーンインストールできる「新たに開始」機能が追加された。

 

 

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Windows 10のWindows Updateでまたもやトラブル――CBB、お前もか……

Windows 10のCM制作に蛭子能収を起用!?

●CBBにもバージョン1709がやってきた! って、なんでやねん

Windows 10の新バージョンは3月ごろと9月ごろに、まず「Current Branch(CB)」向けにリリースされ、そのおおむね4カ月後に「Current Branch for Business(CBB)」向けにリリースされるという方針が2017年の春に固まりました。

そして、2017年10月にリリースされた「Windows 10 Fall Creators Update バージョン1709」からは、CBとCBBの名称が、それぞれ「半期チャネル(ターゲット指定)」と「半期チャネル」に変更されました(公式にはWindows 10 バージョン1703のCBB向けリリースから「半期チャネル」と呼ばれていますが、Windows 10 バージョン1703のGUIではCBBのままです)。

筆者は今、環境的にもタイミング的に非常に都合が悪いので、複数台ある物理PCのうち、Windows 10 Pro バージョン1703を実行している仕事用のメインPCについてはCBBに設定し、Windows 10 バージョン1709が自動配布されるのを延期していました。おそらくCBB向けのリリースが宣言されるのは2018年2月ごろになるはずなので、それまでに都合の良いタイミングで更新(アップグレード)しようと備えたわけです。

しかし、2017年11月の定例のWindows Updateで目を疑うことになりました(話は逸れますが、11月は定例のWindows Updateが第二水曜日ではなく、第二火曜日の翌日であるということを示す月でした)。

手動で更新チェックを開始し、しばらくして戻ってみると、利用可能な更新プログラムの中に「Windows 10、バージョン1709の機能更新プログラム」があるではないですか。慌てて「詳細オプション」を確認してみましたが、ちゃんとCBBに設定されています。

既にダウンロードが始まっていたようなので、都合が非常に悪いことには変わりませんが、そのPCで作業をしながら、そのまま更新を進めることにしました。Windows Updateの途中で再起動すると、シャットダウンや再起動がなかなか進まなかったり、その後の更新が失敗したりする可能性が高くなります。その日の仕事は、ネットワークが遅く感じる、PCが重く感じる状態だったのは言うまでもありません。そして、夕方に更新のために再起動を開始したところ、2時間以上、PCが使えない状態になってしまいました。

メインPCを更新中、別の仮想環境にあった、CBB構成のWindows 10 Pro バージョン1703(検証用仮想マシン)でもWindows Updateを実行してみました。すると、やっぱり「Windows 10、バージョン1709の機能更新プログラム」が検出されてしまいます。しかし、チェックポイントでロールバックしてから、もう一度Windows Updateを実行すると、今度は検出されません。さらにもう一度、ロールバックしてからやってみると、また検出されます。もう、何が何だか、意味が分かりません。

SNSやユーザーフォーラムを探してみると、同様の現象に遭遇したユーザーがちらほらいるようです。そして、2017年11月の第4週には、以下のサポート技術情報の「この更新プログラムの既知の問題」にこの問題が追記されました。最新情報は、英語のオリジナルページ(URLの「ja-jp」部分を「en-us」に置き換える)で確認することをお勧めします。

更新プログラムのリリースから1週間後に「既知の問題」に追加されても、もう遅いのです。更新を配布したときは「未知の問題」だったわけですから。「新たな問題」という表現にしてはいかがでしょうか。あと数日間はロールバック機能が使えますが、元に戻すのにも時間がかかりますし、成功するかどうかも不安です。そして、今は都合が悪いのです。

CBBで運用しているのは「より安定したビルドになるまで待ちたい」「アプリケーションの互換性テストがまだ終わっていない」「マルウェア対策ソフトの対応待ち」など、さまざまな理由で“意図してCBBを選択している”はずです。まさしく今回のような問題を回避するためにCBBを選択しているわけですが、そのCBBをアップグレードしてしまうというのは、本当に重大なミスだと思います。ちょっと笑ってしまいます。

こっそり「既知の問題」を追加するのではなく(「こっそり」とは、更新日付が当該ページに見当たらないので)、ちゃんと対応方法(どうすれば今後更新されないか、ロールバックする方法は、など)を示すなどしてほしいものです。

●本当に更新プログラム「KB4048954」が犯人なのか?

ところで、1つ気になることがあります。この問題は2017年11月の累積的な更新プログラムである「KB4048954」の既知の問題に付け加えられたわけですが、本当にこの更新プログラムが真犯人なのでしょうか。

なぜかというと、2017年11月15日に手動で更新を開始したとき、“同時に検出された”からです。ダウンロードを開始するときに既に「Windows 10、バージョン1709の機能更新プログラム」も検出されていたわけですから、まだ「KB4048954」はダウンロードもインストールもされていません。なんとなく“「KB4048954」のページに書いてみた”、なんてわけないですよね。でも、特にWindows Updateに関しては、全て疑ってかかった方がよいような気がしてきました。

●2017年10月の更新ファイル問題はその後どうなった?

Windows 10 バージョン1607(Anniversary Update)およびWindows Server 2016では、2017年10月の定例のWindows Updateでいろいろと問題がありました。その問題の1つが「エクスプレスインストールファイルを使用した更新の不具合」です。Windows 10 バージョン1607に対してはいつもと同じように「エクスプレスインストールファイル」で配布されましたが、Windows Server 2016は「フルインストールファイル(1GB超)」の巨大なファイルが配布されました。

その後、これらのバージョンには幾つかの累積的な更新プログラムが「Microsoft Update Catalog」を通じてリリースされ、その中にこの問題の修正も含まれました。Windows 10 バージョン1607もこの問題の影響を受け、2017年11月の更新はエクスプレスインストールファイルによる更新が失敗するのではと思いましたが、2017年11月の累積的な更新プログラム「KB4048953」は通常通り、エクスプレスインストールファイルで更新されました(Microsoft Update Catalogで提供された更新を行わなくても)。

そして、Windows Server 2016については、2017年10月の更新をスキップした/しない、Microsoft Update Catalogで提供された更新をインストールした/しないに関係なく、2017年11月の累積的な更新プログラム「KB4048953」はフルファイル形式でのみ配布されました。Windows Server 2016のWindows Updateによる更新が正常化するのは、まだ先になりそうです(おそらく2017年12月の定例更新)。筆者のWindows Server 2016環境のほとんどは2017年10月の定例更新はスキップしましたが、仕方なく、11月の定例更新はスキップせずに行いました。

●後出しの権利の行使?

最後に、2017年10月にサポートが終了したはずのWindows 10 バージョン1511に関して。Windows 10 バージョン1511は、2017年10月の累積的な更新プログラム「KB4041689」のビルド「10586.1176」が最後になると思っていました。

ところが、Windows 10 バージョン1511のEnterprise/Educationエディションに限り、更新サポートが6カ月延長され、「2018年4月」まで重大/重要レベルのセキュリティ問題の修正プログラムが提供されることになりました。

2017年11月には累積的な更新プログラム「KB4048952」が提供され、ビルドは「10586.1232」になりました。この特例措置は“Enterprise/Educationエディション限定”であり、Home/Proエディションは対象外ですのでご注意ください。

 

 

 

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Windows 10次期大型アップデートに向けた新機能がInsider Previewに登場

2017年11月17日、マイクロソフトは、冬のWindows 10キャンペーンを展開する中で、CM制作を手がけるクリエイティブ・ディレクターとして漫画家・タレントの蛭子能収さんを起用したと発表した。

蛭子能収さんの息子である蛭子一郎さんと「EBS_KZ Inc.(エビスカズインク)」という名前のユニットを組んで手がけることになった。そして、11月17日に、CM制作の過程を撮影した動画5本をYouTubeで公開した。就任動画として、「就任篇」「Windows Hello のオリエンを聞く篇」「デジタルペンのオリエンを聞く篇」「フォト アプリのオリエンを聞く篇」「Windows Mixed Reality のオリエンを聞く篇」が閲覧できる。

Windows 10を幅広い層にアピールするため、蛭子さんとその息子さん、そして孫たちまで出演している。就任動画では、マイクロソフトの担当者がWindows 10の機能を解説し、蛭子さんのリアクションを笑える感じに仕立てている。

さすがに蛭子さんに自由にやらせているようには見えないが、その魅力を引き出そうという脚本は楽しげ。担当者側の演技がうまいので、クスッと笑える。CM本編も期待したい。11月28日のお披露目イベントで公開予定だ。

蛭子能収さんとその家族で、Windows 10キャンペーンのCMを作成することになり、その就任動画5本が公開された。

 

 

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Windows 10の次期機能アップデート「RS4」のISOイメージファイルが公開

11月8日、Windows 10 Insider Previewの最新ビルド17035がリリースされた。来年に予定されている次期大型アップデートに向けた新機能がいくつか搭載されているので、早速ご報告しよう。

「近くの共有」(Near Share)は、共有メニューからファイルやURLを手軽に他のPCに送信できる機能。例えば、PCで作業していたら面白そうなウェブサイトを見つけたので、ソファで音楽を聴いている家族に送信するとか、ゲームですごいスコアを出したのでその画像を自慢するといった具合だ。メールやメッセンジャーで送るのではなく、ダイレクトでデータを共有できるのが手軽で便利なところ。通信には、BluetoothとWi-Fiの両方を利用している。

初期設定ではオフになっているので、まずは「共有」ボタンをクリックして、「タップして[近くの共有]を有効にする」をクリックする。すると、同様に「近くの共有」を有効にしているユーザーが表示されるので、選択するだけ。確認画面もなく、即表示しているコンテンツが送信される。もちろん、「キャンセル」ボタンで中断することは可能。

受信側は、通知が開くので「開く」「保存」や「拒否」などを選択すればいい。URLならEdgeでウェブページが開くし、写真ならフォトアプリで表示される。

その他、Edgeブラウザに細かい機能が追加されている。新たにミュート機能が搭載され、音声が流れているタブを右クリックメニューから手軽に消音できるようになった。また、EPUBブックを保存できるようになり、電子書籍を右クリックしたときのメニューも充実している。

Windows 10 Insider Previewビルド17035では、「近くの共有」機能が搭載され、同じ機能が有効になっている端末同士でファイルやURLなどを手軽にやりとりできるようになった。

 

 

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MS、「Windows 10 Redstone 4」の最新テストビルドをリリース

米Microsoft Corporationは8日(日本時間)、PC版「Windows 10 Insider Preview」Build 17025のISOイメージファイルを公開した。次期機能アップデートである「RS4」のISOイメージファイルが公開されたのは今回が初めて。

Build 17025は、先月25日(現地時間)に“Fast”リングでリリースされたビルド。1日には“Slow”リングにも配信されている。アプリケーションのスタートアップ実行を「設定」アプリで管理できるようになるなどの改善が盛り込まれている。

PC版「Windows 10 Insider Preview」のISOイメージファイルは、同社のWebサイトから無償でダウンロード可能。ただし、“Windows Insider Program”への参加が必要となっているので注意。“Windows Insider Program”に参加している“Microsoft アカウント”でログインした状態でダウンロードページへアクセスしよう。

 

 

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