2017年10月17日(米国時間)にWindows 10が大きなアップデートを遂げた。「Windows 10 Fall Creators Update」と呼ぶアップデートで、Windows 10が登場してから4回目のメジャーアップデートだ。Windows 10は“最後のOS”とも言われ、今後はアップデートで機能を向上させていくとみられている。そのOSが4回目の大きな進化を遂げたというわけだ。

まず前提として書いておきたいのは、僕はWindows 10を史上最良のOSだと確信し、高く評価している。だからこそ「大型アップデート」と聞くと期待が高まるのだが、これまでの3回は大したことがなかった。今回も、変更点こそ多いものの小ぶりな変更がほとんどで、肩すかしを食らった感は否めない。

そんなアップデートの中でも「これは便利だ」と膝を3回くらい打った機能を紹介しよう。

OneDriveのオンデマンドも便利だが……

Windows 10 Fall Creators Updateは、Windowsのアップデートでも順次適用されており、僕の環境でも、ほとんどのパソコンに自動でインストールされている。まずはアップデートされた機能をおさらいしておこう。

一番の目玉機能は「Windows Mixed Reality」で、ヘッドセットを利用してVR(仮想現実)やAR(拡張現実)が楽しめるというものだが、個人的にはまったく関心がない(関連記事:Windows Mixed Reality 使って分かった〇と×)。と言うのも、VRをちょっと楽しむ程度ならスマートフォン+ゴーグルで十分だと思っているからだ。5万円以上も出して専用のゴーグルを買うほどVRが好きではないし、現状ではそこまで出費したくなるほどのコンテンツもない。今回は、インターフェースのデザインも変更になっているのだが、こちらもほとんど気が付かない程度の変化だ。

個人的にかなり期待していた機能が「OneDrive」のオンデマンド機能だ。これは、すべてのファイルを同期するのではなく、使うものだけをダウンロードして利用する仕組み。「エクスプローラー」でもファイルがローカルにあるかどうかがひと目で分かる。

ストレージ容量が心もとないモバイルノートでは、OneDriveのオンデマンド機能は便利だろうと思っていたのだが、実際に使ってみるとやっぱり不便な点も少なくない。と言うのも、僕はファイルのプレビューをよく利用するからだ。仕事ではバージョン違いのファイルがたくさん出来上がっていることが多く、ファイルを開かなくても中身が分かるのがとにかく便利なのだ。

ところが、オンデマンドのファイルはプレビューが表示されない。プレビューなしならば、ブラウザーでOneDriveのフォルダーを開いて、ウェブ上でファイル探しをしたほうが手っ取り早かったりする。

他にも、電卓で通貨計算ができるようになったり、ペイントが3Dに変わるなど、いろいろと変更点が多いのだが、僕に言わせればどれも小ぶり。もちろん気に入っているものもあるが、「さすがはメジャーアップデートだ」と思えるほどではなかった。

スマホ連携がすごすぎる!

僕が感心したすごい機能は、スマートフォンとの連携だ。MacとiPhoneではすでにいろいろな連携ができているのだが、Windowsは少々遅れていた。今回のアップデートで大いに使い勝手が改善されたのでぜひ試してほしい。

まずは、Windowsの「設定」に追加された「電話」に利用中の端末を登録する。「電話の追加」ボタンをタップして、SMSでメッセージを送信し、指定されたアプリをインストールするだけだ。

Android端末では「Microsoft Launcher」、iOS端末では「Continue on PC」をインストールする。対応はAndroidのほうが進んでおり、アプリも日本語化されている。iOSではアプリが英語版だが、こちらも近いうちに対応するだろう。

Windows 10の「電話の管理」に端末が表示されたら準備完了だ。例えば、端末のブラウザーで開いているウェブページをパソコンで開きたいときは、「送る」メニューの「共有」で「PCで続行」をタップする。少し待っていると、パソコン側のブラウザーが自動的に起動して、該当するページが開く。端末で開いていたページをパソコンでも開きたいときには非常に便利だ。

Android端末はさらに便利に使える

Android端末では、Microsoft Launcherのインストールが促され、いっそう便利に利用できるようになっている。Microsoft Launcherをインストールし、画面を右にスライドすると「フィード」が現れる。これは、カード型の情報表示ツールで、自分が使うものを表示するように、カスタマイズが可能だ。例えば、「ドキュメント」カードには端末で最近使ったOneDriveなどのファイルが表示される。また、「最近のアクティビティ」には、最近使ったファイルや写真、アプリなどが表示される。

ここでも、メニューからパソコンと連携できるのがポイントだ。ドキュメントでは、最近開いたり編集したりした「Microsoft Office」ファイルをそのままパソコンで開ける。「Word」や「Excel」を自動的に起動してファイルを読み込んでくれるのだから手間がかからない。外出先で受けとったメールの添付書類をパソコンで編集したい場合も2タップでOKだ。

さらに、写真などは「最近のアクティビティ」に表示されている一覧で長押しして「PCで続行」をタップすれば転送できる。OneDriveを経由しているだけなのだが、マイクロソフト製品でなければここまではできなかっただろう。

なお、複数のファイルを送る際には片っ端から「PCで続行」を実行しておき、パソコンではOneDriveの「FromYourPhone」フォルダーを開けばよい。

Windowsとスマートフォンの親和性が高まると、思った以上の使い勝手が実現する。マイクロソフトが自社製のスマートフォンを諦めたのかどうかは定かでないが、スマートフォンとの連携で使い勝手の向上を目指してくれるのは大歓迎だ。

 

 

 

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